最近、子供がはまっているゲームは任天堂のスプラトゥーン(銃やバケツ等の78種類の武器でペンキ?をまいてその面積を敵と競い合う)ですが、以前、我が家でブームになっていたのが、「人生ゲームM&A」でした。
これは、タカラトミーが2005年に発売したボードゲームのことです。
この発売とちょうど同じ時期にタカラとトミーの両社が臨時株主総会で合併契約書を承認し、翌2006年にタカラトミーが発足しているのも何かの縁を感じます。
私は、小学生の頃、よく人生ゲームで遊んでいたのですが、これのM&A版が出たということで、すぐに購入しました。
「人生ゲームM&A」をよりリアリティのあるものにするために起業家が結集し、あのホリエモンも開発に協力していました。なお、ホリエモンが証券取引法違反容疑で逮捕された後「人生ゲームM&A」の出荷は自粛されたので、今ではレア物かもしれません。
さて、私はこのゲームを買った時、子供はまだ小さく、妻と2人で遊ぶのも盛り上がりに欠けそうなので、このゲームで遊ぶこともなく押し入れに入れたままになっていました。これを長男が見つけ出して、直感でおもしろそうと思ったのか「これをやろうよ」と言い出しました。それで、私も初めて一緒に遊んだのですが、これがなかなか楽しいゲームでした。
楽しく感じる一つの原因が、お札の単位が大きいことです。最低単位が10億円で最高単位は1兆円です。ゲーム中は、実に景気のいい数字が飛び交います。
このゲームを家族5人でやって一番よく勝つのは長男ですが、勝つ時は、3兆5,000億円くらいの資産になったりします。これで長男は大喜び!
ビル・ゲイツの資産は8.5兆円ほどなので、いつかビル・ゲイツを追い越せそうで実におもしろいのです。
長男は、以前から誰も教えていないのに「将来はお金持ちになりたい」と言っていたのですが、「人生ゲームM&A」はお金を増やすことに喜びを感じさせるには、良いゲームです。
私が小学生の頃、実家近くのスーパーのおっちゃんは、お釣りを渡す際、10円なのに「はい、10万円」と言って渡してくれ、私を喜ばせてくれていました。
大阪の商売人にもたまにこういうユーモアを言ってくれる方がいますが、子供の教育上もこういう言い方をどんどん普及させてほしいと思います。
因みに「人生ゲームM&A」の中にポイズン・ピル(毒薬条項)、ホワイト・ナイト(白馬の騎士)といったM&Aの専門用語が出てきますが、子供とゲームをする際は、それを無視しています。
昔、日本が貧しかった時代には、子供は家計を助けるために牛乳配達、新聞配達、農作業の手伝い等を当たり前のようにしていました。
私の田舎では、漁師の子供は、ひじき採りが解禁になる数日間は、学校を休んで家族総出でひじきを採りに行っていました。
私も小学6年生の頃、正月明けの火祭り(徳島県南では、サギッチョといいます)で燃やすしめ飾りを集めるためにリヤカーを引っ張って民家を回り、100円とか300円とかのお小遣いをもらったことがとても嬉しかった経験があります。このしめ飾りを集めるのは小学6年生の担当なのですが、前年の小遣い稼ぎに味をしめて翌年も友達と一緒に小学6年生のふりをして、本当の6年生が誰もしめ飾りの回収に行かないような山奥の民家を回ったりしました。その際は、「よくこんな山奥まで来てくれたね。」とか「うちまで来てくれたのは8年ぶりじゃ」とかお婆さんが声を掛けてくれたのも嬉しい経験でした。
因みに中学1年生の時、友達と2人で春の寒い海で3時間掛けてモズクを1.5キロほど採り、近くの水産加工業者に売りに行ったのですが、「海水を含んでいるのでその分を200グラム引いておくね」と言われて、子供だと思ってバカにしていると感じたこともありました。因みに1キロあたりの買取値が1,000円だったので、子供ながらにお金を稼ぐって大変だなと思いました。その水産加工業者にこのモズクをどこに売るのか聞いたら、「大阪の高級料亭に持って行ったら5倍で売れるんや」と聞いてショックを受けたのも良い経験でした。
今、子供が小遣いを稼ぐ機会がほとんどないのは実に残念だと思います。
子供が仕事を体験でき、お金を稼ぐ体験ができるキッザニアは、とても良い貴重な施設ですが、学校でも子供にもっと将来の仕事のことを教え、普通の生活の中で子供にお金を稼ぐ喜びを感じてもらい、納税の意識が芽生える機会があった方が良いと思います。
「学校で勉強するのは、将来の仕事に生かすため」という意識を子供の頃から植え付け、自分が得意なことを何でもやってお金を稼いで強く生きていくという若者が増えることを祈りたいと思います。
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